2016年10月30日日曜日

障がい者歯科研修

西尾市幡豆町の磯貝歯科です。

今回の研修では午前は介護の必要な患者様の移動・移乗技術と摂食嚥下についての講義、そし

て午後からは内視鏡操作、移動・移乗の実習を行い一日盛りだくさんの内容でした。

移動・移乗技術とは、利用者(介護される人)と介助者のどちらともが、体への負担を軽減させスム

ーズに動けるようにするかというもので、ただ単に力任せに介護するのではないものです。

体の自然な動きを利用したり、補助具・補助機器を有効に活用することで無駄な力が入らないよう

にし、体重を上手く利用することで無理なく介助をおこないます。

これらは人間の身体の骨格・筋・内臓などの各系統が、力学的に影響しあう相互関係を「ボディメ

カニクス」と言いますがこの考え方がよく応用されていました。


摂食嚥下機能評価に関しては、目的と対象者そしてその方法について勉強させていただきまし

た。

いくつかのスクリーニングテストを行い評価をしていくのですが、スクリーニング検査として頚部聴

診法、反復唾液嚥下テスト、水飲みテストは有用であるとのことで今回は頚部聴診法を実際に実

習しました。

また嚥下内視鏡検査(VE)の実習も行い咽頭を直接視認することでより正確な診断ができるのを

実感しました。

いくつかの検査がありますが、これらを上手く組み合わせて患者様がより苦痛なく、正確な診断が

できることが重要でないかと思います。

日常ではなかなか触れることのない領域でしたがここで学んだことを生かし幅の広い診察が出来

るよう日々頑張り、より多くの患者様のためになれればと思いました。

今後とも常に多くのことを学び吸収していきたいと思いますので何かお悩みの際にはお気軽にご

相談下さい。

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2016年10月19日水曜日

歯の支え

西尾市幡豆町の磯貝歯科です。

歯の支えについて。

歯が口の中で安定した位置に固定されているのはしっかりとした支えがあるからです。

ではこの支えとは何でしょうか?

それは歯槽骨という骨です。

この歯槽骨がやせてくると歯がグラグラして不安定になり抜け落ちることもあります。

歯の二大疾患である歯周病にかかるとこの歯槽骨が溶けてやせていってしまいます。

歯槽骨は骨を吸収する細胞と骨を作る細胞によって新生を繰り返しています。

つまり常に古い骨は吸収され、新しい骨に置き換わっているということになります。

歯周病になるとこのバランスが崩れてしまいます。

歯周病の炎症によって出される物質(サイトカイン)が骨を吸収する細胞の働きを促進してしまうか

らです。

その結果、骨の吸収が進み、新生が追いつかなくなり骨がやせていってしまいます。

歯ぐきも歯を支える大切な組織の一つです。

健康な歯ぐきは通常淡いピンク色をしております。

しかし歯周病が進むと赤く腫れたり、紫色に変色します。

歯ぐきは口から侵入するばい菌や毒素から、歯や歯槽骨、または全身を守る働きをします。

歯ぐきにはたくさんの毛細血管がとおっており、その中の免疫物質がバリアの役割をします。

歯槽骨と歯茎のどちらも歯の支えとして大事な役割をはたしております。

何か症状が出た場合にはほおっておかず歯科医院に受診することをおすすめします。

より長く、健康な口を目指して。

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2016年10月12日水曜日

乳歯の異常な歯並び(前方交叉咬合、後方交叉咬合)

西尾市西幡豆町の磯貝歯科です。

前方交叉咬合と後方交叉咬合について。

前方交叉咬合とは反対咬合もしくは受け口とい呼ばれるものです。

これは下顎の前歯が上顎の前歯をおおっている状態をさし、このおおい方は大きく2種類に分けら

れます。

1つは歯の軸の異常によって生じるもので上顎の前歯の軸が唇と反対側(内側)にむいて生えてい

る場合と、下顎の前歯の軸が唇側にむいて生えているものです。

2つめは上顎の骨の成長あるいは下顎の骨の過成長によるもので、家系に反対咬合の人がい

る、また中顔面部に陥凹感があるといった骨格的要因の強いものです。

2つめの骨格的要因のある反対咬合は放置すると上顎の成長を抑制し、上下顎骨のバランスを悪

化させることがあるため早めに歯科医師に相談することをおすすめします。

次に後方交叉咬合について。

前方交叉咬合は上下前歯の位置の話でしたが、これは上下奥歯の位置異常です。

前歯も奥歯も通常上顎の歯が下顎の歯をおおうように外側に位置しています。

それに対してこれは上顎の奥歯が下顎の奥歯の内側に入ってしまっている状態です。

そして片側だけ逆になっている片側性の場合と左右両側にみられる両側性のものがあります。

いずれにしても状態が長期にわたりますと、前歯の時と同様上顎の成長を抑制し、顔貌の非対称

を生じてしまう可能性がありますので治療をおすすめします。

磯貝歯科医院でも矯正専門医や口腔外科医など専門性の高い先生と連携しより良い医療をお困

りの方に提供できるよう準備しております。

お困りの方はいつでもお気軽にご相談ください。

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